トライアングルパターンは、価格の高値と安値が収束することで形成されるチャートパターンです。
価格が収束している間にトレンドが一時的に停止し、その後に新しいトレンドが発生することを示していて、トレンドの継続や反転の予兆として利用されています。

では、トライアングルパターンについて学んでいきましょう。
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チャートパターン一覧についてはこちらの記事で画像つきで詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
FXにおけるチャートパターンの特徴


FX取引におけるチャートパターンは、収束するトレンドラインやボラティリティの低下、そしてブレイクアウトによる強いトレンドの発生を示し、投資効率を上げてくれます。
- 収束するトレンドライン:価格が高値と安値を結ぶ2つのトレンドラインが収束する
- ボラティリティの低下:収束するにつれて価格変動の幅が狭くなる
- ブレイクアウト:価格がトライアングルの頂点近くでトレンドラインを突破すると、強いトレンドが発生する
FXにおけるトライアングルの種類


FX取引におけるトライアングルパターンには、主に
- アセンディング
- ディセンディング
- シンメトリカル
がありますが、他にもたくさん種類があります。
トレード戦略の精度と投資効率を向上させるためにも、それぞれの特徴とエントリーポイントを理解しましょう。
また、トライアングルパターンの種類をしっかり覚えて活用すれば、FX取引の分析精度も洗練されます。
ここでは、各パターンの概要と重要なポイントを一つずつ説明していきます。
- トライアングルの種類①:アセンディングトライアングル
- トライアングルの種類②:ディセンディングトライアングル
- トライアングルの種類③:シンメトリカルトライアングル(対称三角形)
- トライアングルの種類④:上昇エクスパンディングトライアングル(上昇拡大型三角形)
- トライアングルの種類⑤:下降エクスパンディングトライアングル(下降拡大型三角形)
- トライアングルの種類⑥:上昇スクイーズトライアングル(上昇圧縮型三角形)
- トライアングルの種類⑦:下降スクイーズトライアングル(下降圧縮型三角形)
- トライアングルの種類⑧:バランストライアングル(平衡三角形)
- トライアングルの種類⑨:ランニングトライアングル
- トライアングルの種類⑩:コンバージングトライアングル
トライアングルの種類①:アセンディングトライアングル
このアセンディングトライアングルを正しく見極め、タイミングよくエントリーすれば、高い確率で利益を得るチャンスが広がります。
特徴 | 価格が上昇しながら、抵抗線が水平で、支持線が上昇するパターン |
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意味 | 上昇トレンドの継続を示唆し、強気の市場心理が反映されている |
エントリーポイント | 抵抗線を上方にブレイクした場合、買いエントリーを行う |
トライアングルの種類②:ディセンディングトライアングル
このディセンディングトライアングルは、下落相場での取引機会を捉えるのに有効です。
特徴 | 価格が下降しながら、支持線が水平で、抵抗線が下降するパターン |
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意味 | 下落トレンドの継続を暗示し、慎重な市場心理が浮き彫りになっている |
エントリーポイント | 支持線を下方にブレイクした場合、売りエントリーを行う |
トライアングルの種類③:シンメトリカルトライアングル(対称三角形)
このシンメトリカルトライアングルパターンを正確に読み取ることで、ブレイクアウトの方向性を判断できるようになります。
特徴 | 価格が収束しながら高値と安値が近づく対称的な形状のパターン |
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意味 | トレンドの継続または反転を示し、中立的な市場心理が現れている |
エントリーポイント | ブレイクアウト方向に応じてエントリー(上方なら買い、下方なら売り)を行う |
トライアングルの種類④:上昇エクスパンディングトライアングル(上昇拡大型三角形)
この上昇エクスパンディングトライアングルの見極めは、大きな値動きを捉えるチャンスになります。
特徴 | 価格が上昇しながら、上下のトレンドラインが広がる形状 |
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意味 | ボラティリティの増加を示し、上昇トレンドの継続が見込まれる |
エントリーポイント | 上方のトレンドラインを明確にブレイクした場合、買いエントリーを行う |
トライアングルの種類⑤:下降エクスパンディングトライアングル(下降拡大型三角形)
下落相場での取引機会を逃さないためにも、下降エクスパンディングトライアングルを正確に理解することが重要です。
特徴 | 価格が下降しながら、上下のトレンドラインが広がる形状 |
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意味 | ボラティリティの増加を示し、下降トレンドの継続が予想される |
エントリーポイント | 下方のトレンドラインを明確にブレイクした場合、売りエントリーを行う |
トライアングルの種類⑥:上昇スクイーズトライアングル(上昇圧縮型三角形)
トレンド転換点を捉える際に、上昇スクイーズトライアングルの知識が役立ちます。
特徴 | 価格が上昇しながら、上下のトレンドラインが収束する形状 |
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意味 | ボラティリティの減少を示し、上昇トレンドの反転が推測される |
エントリーポイント | 上方のトレンドラインをブレイクした場合、買いエントリーを行う |
トライアングルの種類⑦:下降スクイーズトライアングル(下降圧縮型三角形)
下降スクイーズトライアングルを正確に読み解くことで、下落相場の終わりと新たな上昇トレンドの開始が分かるでしょう。
特徴 | 価格が下降しながら、上下のトレンドラインが収束する形状 |
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意味 | ボラティリティの減少を示し、下降トレンドの反転を示唆している |
エントリーポイント | 下方のトレンドラインをブレイクした場合、売りエントリーを行う |
トライアングルの種類⑧:バランストライアングル(平衡三角形)
このバランストライアングルのパターンを分析し、ブレイクアウトの方向を正確に判断することで、新しいトレンドの始まりを察知できます。
特徴 | 価格が収束しながら、高値と安値が均等に近づく形状 |
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意味 | トレンドの継続や反転の可能性があり、中立的な市場心理を映している |
エントリーポイント | ブレイクアウト方向に従ってエントリーを行う |
トライアングルの種類⑨:ランニングトライアングル
既存のトレンドに沿って取引するためには、このランニングトライアングルのパターンを見分けることが大切です。
特徴 | 価格が収束しながら、トレンドラインの一方がやや斜めになるパターン |
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意味 | トレンドの継続を示唆し、エネルギーの蓄積を指す |
エントリーポイント | ブレイクアウト方向に従ってエントリーを行う |
トライアングルの種類⑩:コンバージングトライアングル
このパターンに気づき、正しく対応することで、大きな値動きが始まるタイミングが分かるようになります。
特徴 | 価格の振幅が次第に小さくなる収束型のパターン |
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意味 | エネルギーの蓄積を示し、ブレイクアウトが発生する可能性が高い |
エントリーポイント | ブレイクアウト方向に従ってエントリーを行う |
- トライアングルパターンを引くために、明確な高値と安値を見つける
- 価格の高値を結ぶライン(抵抗線)と安値を結ぶライン(支持線)を引く
- アセンディングトライアングルの場合、抵抗線は水平に、ディセンディングトライアングルの場合、支持線は水平に設定する
- 2つのトレンドラインが収束するポイントを確認する
- このポイントがトライアングルの頂点となる
FXにおけるトライアングルの活用方法





各パターンのブレイクアウトを活用し、取引口座内での投資効率を上げましょう。
FXにおける主要なトライアングルのトレード手法
アセンディングトライアングルやディセンディングトライアングルは、それぞれ上昇トレンドや下降トレンドの継続を示します。
水平なラインのブレイクアウトを待ってエントリーします。
シンメトリカルトライアングルは、トレンドの反転または継続の両方を示すことがあり、ブレイクアウト方向を確認してエントリーします。
FXにおけるエントリーポイントと決済ポイント


各トライアングルを活用する際、取引に最も重要となるエントリーポイントと決済ポイントについて解説していきます。
FXにおけるトライアングルのエントリーポイント
アセンディングトライアングルの場合は上方ブレイクアウトで買い、ディセンディングトライアングルの場合は下方ブレイクアウトで売りエントリーを行います。
FXにおけるトライアングルの決済ポイント
また、ブレイクアウト直後のリトレースメント(戻し)が発生する場合があるため、リスク管理のためにストップロスを設定します。
FXにおけるトライアングルパターンと他のテクニカル指標との併用手法


トライアングルパターンは、他のテクニカル指標と併用するのがおすすめです。
併用することで、トライアングルパターンの信頼性と取引口座内でのトレードの成功率が向上します。



移動平均線(MA)、MACD、RSIとの具体的な併用方法を見ていきましょう。
FXでの移動平均線(MA)とトライアングルの併用手法
短期(例: 20日)、中期(例: 50日)、長期(例: 200日)の移動平均線がよく使われます。
FXにおけるトライアングルパターンとの併用方法
- トライアングルパターンの形成時に、価格が移動平均線の上に位置している場合、上昇トレンドが強いことを示す
- 逆に、価格が移動平均線の下にある場合、下降トレンドが強いことを指す
- トライアングルが上方ブレイクアウトする場合、価格が短期または中期の移動平均線を上回っていると、買いシグナルの信頼性が高まる
- 下方ブレイクアウトの場合、価格が移動平均線を下回っていると、売りシグナルの信憑性が上がる
FXにおけるトライアングルの活用例
上昇トライアングル | 価格が50日移動平均線の上にあり、トライアングルの上限をブレイクアウトした場合、強い買いシグナルとなる |
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下降トライアングル | 価格が200日移動平均線の下にあり、トライアングルの下限をブレイクアウトした場合、強い売りシグナルとなる |
FXでのMACDとトライアングルの併用手法
シグナルラインとMACDラインの交差が重要なシグナルとなります。
FXにおけるトライアングルパターンとの併用方法
- トライアングルパターンのブレイクアウトの際に、MACDがシグナルラインを上抜ける場合、買いシグナルとしての信頼度が上がる
- 逆に、MACDがシグナルラインを下抜ける場合、売りシグナルとしての信憑性が増す
- MACDのヒストグラムが拡大する場合、トレンドの強さが増していることを示す
- これがトライアングルのブレイクアウトと一致する場合、信頼性が強化される
FXにおけるトライアングルの活用例
上昇トライアングル | トライアングルの上限をブレイクアウトすると同時に、MACDがシグナルラインを上抜けた場合、強い買いシグナル |
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下降トライアングル | トライアングルの下限をブレイクアウトすると同時に、MACDがシグナルラインを下抜けた場合、強い売りシグナル |
FXでのRSIとトライアングルの併用手法
一般的には30以下が売られ過ぎ、70以上が買われ過ぎとされます。
FXにおけるトライアングルパターンとの併用方法
- トライアングルパターンが形成される際に、RSIが極端な値(70以上または30以下)を示している場合、トレンドの反転の可能性がある
- ブレイクアウトが発生した際に、RSIが極端な値から反転する動きを示している場合、エントリーのタイミングとして信頼性が高くなる
FXにおけるトライアングルの活用例
上昇トライアングル | 価格がトライアングルの上限をブレイクアウトし、同時にRSIが50を上回って上昇を続けている場合、買いシグナルの信頼性が増す |
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下降トライアングル | 価格がトライアングルの下限をブレイクアウトし、同時にRSIが50を下回って下落を続けている場合、売りシグナルの信頼度が高くなる |
FXにおける実践的なトライアングルのトレードの種類


これまで主なトライアングルの種類に
- アセンディング
- ディセンディング
- シンメトリカルトレンド
の3種類があると説明してきました。



それぞれの取引口座内での具体的なトレード方法について解説します。
FXにおけるアセンディングトライアングルのトレード
- 価格が一定の抵抗線に達し、何度も反発するが、支持線は徐々に高くなる
- 抵抗線を上方にブレイクした時点で買いエントリー
- ブレイクアウト後、トライアングルの高さ分の値幅を目標にエグジット
FXにおけるディセンディングトライアングルのトレード
- 価格が一定の支持線に達し、何度も反発するが、抵抗線は徐々に低くなる
- 支持線を下方にブレイクした時点で売りエントリー
- ブレイクアウト後、トライアングルの高さ分の値幅を目標にエグジット
FXにおけるシンメトリカルトライアングルのトレード
- 価格が収束し、トライアングルの形を成す
- 高値と安値が収束し、シンメトリカルトライアングルを形成する
- ブレイクアウト時のエントリー
- 上方ブレイクの場合は買いエントリー
- 下方ブレイクの場合は売りエントリー
- ブレイクアウト後、トライアングルの高さ分の値幅を目標にエグジット
- トライアングルの最も広い部分の高さ分の値幅を目標に設定する
- 例えば、トライアングルの高さが50ピップスであれば、ブレイクアウトポイントから50ピップス先を目標値とする
FX取引におけるトライアングルの注意点やリスク管理


トライアングルのチャートパターンにもダマシが起こるため、その対策方法について解説していきます。
FX取引におけるダマシのブレイクアウト
トライアングルパターンでは偽のブレイクアウトが発生することがあるため、ブレイクアウト後の価格動向や取引量を確認して信頼度を判断します。
FX取引におけるトライアングルのリスク管理方法
- エントリーポイントから一定の距離にストップロスを設定し、予期せぬ価格変動による損失を最小限に抑える
- リスク対リワード比率を1:2以上に設定し、損失をカバーしつつ利益を最大化する
トライアングルパターンを正しく理解し、他のテクニカル指標と組み合わせて使用します。
これは、取引口座内でのトレードの精密さを高めるとともに、リスク管理強化にも有効です。



トライアングルパターンを効果的に活用し、成功率を上げましょう。
トライアングルパターンに関するよくある質問


トライアングルパターンまとめ
トライアングルパターンは、高値と安値が収束することで形成され、トレンドの継続や反転を予測するのに活用します。
これを利用する理由は、明確なエントリーポイントと目標値を設定しやすく、トレード戦略に役立つからです。
トライアングルには主にアセンディング、ディセンディング、シンメトリカルの3種類があり、それぞれ異なるシグナルを教えてくれます。
ダマシの回数を減らすには、ブレイクアウト時の取引量の増加を確認し、移動平均線(MA)、MACD、RSIなど他のテクニカル指標と併用するのがポイントです。
また、ブレイクアウト後の価格動向を観察し、リトレースメントの確認後にエントリーすることで信頼度も増します。
これらのテクニックを使い、トライアングルパターンの信頼性を上げ、トレードの精度を上げていきましょう。
「FX取引を始めたい」「業者選びに悩んでいる」という方には、海外大手FXランキング記事で比較しているので、ぜひご覧ください。

