FXは株と並び、資産運用として非常に人気があります。
しかしながら、どのような手法でトレードをすればよいのか分からないという方が多いです。
確かに、はじめのうちは自分で様々な手法を取捨選択するのは難しいかと思います。
そこで、この記事では様々な手法や自分に合った手法の選び方などを解説していきます。
FXの手法とは?シンプルな方法から注意点を紹介
FXの手法は案外シンプルであり、取引手法であれば大きく分けて3種類となっています。
とはいえ、逆張りはどっちが有効なんだろう?」、「自分に合った取引手法が分からない」などといったお悩みをお持ちではないでしょうか。
しかし、手法の紹介から選び方、注意点まで解説したこの記事を読んでいただければ、自分がどの手法を使えばよいのか分かります。
そして、自分に合ったシンプルな手法を見つけ、継続的に利益を上げられるようになっていただけたらと思います。
FXの手法について動画で学ぼう
FXの手法・トレード方法一覧
種別 | 短期 | 中期 | 中長期 | 長期 |
---|---|---|---|---|
トレード方法 | スキャルピング | デイトレード | スイングトレード | ポジショントレード |
保有期間 | 数秒〜数分以内 | 1日以内 | 数日〜数週間以内 | 数か月〜数年 |
狙う値幅 | 狭い | 中くらい | 広い | 非常に広い |
オススメのレバレッジ | 高い | 中くらい | 低い | 非常に低い |
トレーダーの特徴 | 察力、瞬発力、 頭の回転が速い | 観察力、瞬発力、 頭の回転が速い | 冷静さ、選択性、 集中的 | 忍耐強い、システマティック、戦略的 |
チャートの時間足 | 1分足~15分足 | 5分足~日足 | 1時間足~週足 | 日足~月足 |
FXの手法|4つのトレードスタイル
まず初めに、FXの取引手法についてご案内します。
上述した一覧表を御覧頂くとFXのトレードスタイルは、大きく分けると4種類あると分かって頂けると思います。
トレードスタイルはご自身の生活スタイルや性格などを考慮し、自分に合ったものを選ぶのがコツです。
それでは、早速それぞれのトレードスタイルの違いを解説していきます。
スキャルピング
スキャルピングとは、ポジションを数分〜数分以内で決済するトレードスタイルであり、最も短期的なトレードスタイルです。
短時間に何度も売買を繰り返す手法のため、パソコンやスマホを使って常に相場を見ている必要があります。
加えて、素早いテクニカル分析と売買判断が必要なトレードスタイルです。
スキャルピングでは数秒から数分という短時間で得られる小さな利益を積み重ねることで、最終的に大きな利益を獲得することを狙います。
そのため、値動きが出たらすぐに反応できる観察力や瞬発力、判断力が必須となります。
一方で、注意しなければならないのが、売買の都度発生するスプレッドやスリッページです。折角、良いタイミングでエントリーをし、利益をコツコツ貯めていっても、売買の都度スプレッドが掛かってくるため、それが足かせになってしまいます。
国内のFX業者は海外FX業者と異なり、最大レバレッジが25倍までという条件のため、少ない元手で投資を開始したいトレーダーにとって厳しい環境に晒されているのが現実です。
また、ご自身で狙いを定めた為替レートでエントリーできたと思いきや、想定外の為替レートでエントリーさせられてしまうケースもあります。スキャルピングの強みと弱みを上手く天秤にかけ、トレードして頂けたらと思います。
以上のことから、スキャルピングを積極的に活用したいトレーダーは、ハイレバレッジ取引が可能でスプレッドを低めに抑えている海外FX業者の利用も視野に入れておくとよいです。
強み | 短期的に爆発的な利益を稼ぐことができる |
弱み | 売買の都度、手数料が発生したりスリッページが発生する |
※スキャルピングにおすすめのハイレバ海外FXはこちら
※スリッページ:トレーダーが注文したレートと約定したレートの差です。トレーダーが発注してからその注文がFX業者のサーバーに到達するまでの間に為替レートが変わってしまい生じます。
※スプレッド:トレーダーがFX取引する際の買値と売値の差(取引コスト)のこと。
デイトレード
デイトレードとは、ポジションを当日中に決済するというトレードスタイルです。
前述したスキャルピングよりも、少し長い期間ポジションを保有しますが、こちらもある程度は素早いテクニカル分析と売買判断が必要になります。
デイトレードではポジションを翌日まで保有することはありませんが、リスクリワードに優れているため、1回のトレードの利益は比較的大きくなります。
また、ポジションを翌日まで保有しないことから、自分が寝ている間に価格が大きく動いてしまうというリスクを排除することが可能です。
デイトレードでの成功は、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析のバランスがとても重要になります。
忙しいサラリーマンや主婦の方であっても、指値注文や逆指値注文などの予約注文を上手く活用し、デイトレードで利益を上げている方は多いです。
強み | リスクリワードが高く、トレードの期待値が高い。チャートバターンやマルチタイムフレーム分析を駆使し、エントリーポイントを厳選が可能。 |
弱み | チャートを一日中監視する必要がある |
※指値注文:あらかじめ、為替レートが◯◯円まで下がったら買い注文を入れる、◯◯円まで上がったら売り注文を入れるという予約注文を入れる方法
※逆指値注文:為替レートが◯◯円まで下がったら更に下がると予想し、売り注文を入れる、◯◯円まで上がったら更に上がると予想し、買い注文を入れるという予約注文を入れる方法
※リスクリワード:リスク(損失)とリワード(報酬、FXでは利益)の比率のこと。一回の取引で取るリスクに対してどのくらいの利益が得られているか、あるいは見込めるか分析する際に活用されます
※チャートパターン:トレンドの転換や継続を予測する相場分析方法
※マルチタイムフレーム分析:ポジションを持つ前(エントリーする前)に日足、時間足、10分足という順番で長期から短期の視点で相場のトレンドを把握する分析手法です。環境認識の際に活用されます。
スイングトレード
スイングトレードとは、数日〜数か月間ポジションを保有するトレードスタイルです。
デイトレードよりもさらに期間が長くなり、それに応じて狙える値幅が広がり、利益も大きくなります。
また、スキャルピングやデイトレードに比べて相場を常に確認しておく必要がなく、兼業トレーダーの方におすすめのトレードスタイルです。
一方で、狙える利益が大きくなる半面、損失が発生する場合も大きな損失になりやすく、ストレスを感じる可能性があります。
強制ロスカットを防ぐための定期的な証拠金維持率の確認、通貨の金利動向などにも注意が必要です。
スイングトレードをする場合は、ポジションを保有する期間が長くなるため、長期的なトレンドや各国の景気、金利政策の動向なども確認してからトレードをするようにしましょう。
強み | スプレッドや手数料の発生頻度が少ない |
弱み | 資金管理を念入りに行う必要がある、マイナススワップに注意する必要がある |
ポジショントレード
ポジショントレードは長期投資とも呼ばれ、数週間から数カ月、場合によっては年単位にわたってポジションを保有するトレードスタイルです。
長期にわたってポジションを保有するため、目標とする値幅の目安はかなり広く、大きな利益を狙える可能性がある一方、損失も大きくなりやすいという特徴があります。
また、値幅の他にスワップポイントを狙ったトレードもしやすいです。
また、テクニカル分析だけではなく、トレードする通貨ペア間の強弱や市場参加者が注目しているテーマ、世界経済の動向、主要国の金融政策、金利の水準などのファンダメンタルズ分析もしっかりと押さえることがポイントです。
強み | 大きなスワップポイントを狙う、長い時間軸でトレードにコミットする為、拘束力がない。 |
弱み | 各国の金融政策や景気動向に大きく左右される。 |
最も使用されているトレードスタイルはどれ?
FXの個人投資家が最も使用しているトレードスタイルは、実は難易度が高いと言われているスキャルピングです。
スキャルピングは瞬間的な判断力や集中力が求められるため、FX初心者には難しいと言われていますが、自分で決めたルールを守ってトレードできるのであれば問題ありません。
また、スキャルピングはポジションを保有してから決済するまでの時間が短いことからトレード回数が非常に多くなる傾向があり、経験を一気に積めるというメリットがあります。
TwitterなどのSNSでもスキャルピングをしているトレーダーが多く見られることから、情報収集も容易です。
仕事が忙しい方や主婦の方でも休憩時間や仕事が終わってからの時間でできるということもあり、スキャルピングは個人投資家の方におすすめのトレードスタイルの一つになります。
FXのシンプルな取引手法を3つ紹介
FXにおける取引手法は、数えきれないほどの種類があります。
とはいえ、大きく分ければ3種類です。
一番の基本となる順張りを始めとする、FXのトレードで避けては通れない基本的な3つの取引手法を見ていきましょう。
順張り
順張りはFXの一番基本となる取引手法であり、トレンドの発生時および発生後初期または中期にトレンドと同じ方向のポジションを保有します。
つまり、上昇トレンドでは将来的な値上がりを期待して買い、下降トレンドでは値下がりを期待して売りでトレードをするということです。
現在のトレンドに沿ったポジションを保有するため、トレンドが継続すればするほど大きな利益が期待できます。
しかし、トレンドの発生を示唆した後に逆行するダマシやトレンドが終わって価格が想定と逆方向に動いてしまうようなことが起きれば、当然ですが損失を抱えることになります。
そのため、順張りでは現在発生しているトレンドが今後も続くかどうかの分析、そして見極めが重要です。
この見極め方法として活用されるインジケーターが移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDの3種類です。各インジケーターは現在の為替レートが過去の推移と比較し、割高なのか、割安なのか判断材料を与えてくれますので、是非併用して最適なエントリーポイントを探して頂けたらと思います。
逆張り
逆張りとは、前述した順張りとは真逆のトレンドに逆らうような取引手法です。
ただし、厳密に言えば順張りはトレンドに乗る取引手法で、逆張りはトレンドの終わりに合わせてトレードをする手法ということになります。
トレンドは発生すれば永遠に続くわけではなく、いずれ必ず終わりを迎えることになります。
例えば、上昇トレンドが発生している場合、いずれ終わりを迎えて反転し、今度は下降トレンドが始まるということです。
逆張りでは、このトレンドが反転するタイミングを見極めてトレードをします。
上昇トレンドが発生していれば、下降トレンドに変わるタイミングを狙って売り注文を出し、下降トレンドが発生していれば、上昇トレンドに変わるタイミングを狙って買い注文を出すのです。
したがって、逆張りではトレンドの終わりと反転するタイミングを見極めることが重要になります。
この見極め方法として活用されるインジケーターがボリンジャーバンド、RSI、ストキャスティクスの3種類です。各インジケーターは現在の為替レートが過去の推移と比較し、割高なのか、割安なのか判断材料を与えてくれますので、是非併用して最適なエントリーポイントを探して頂けたらと思います。
スワップトレード
スワップトレードはキャリートレードとも呼ばれ、高金利通貨を買って低金利通貨を売るという方法で利益を狙います。
要するに、トレードにおける通貨価値の上昇よりも、高金利通貨と低金利通貨の金利差で利益を得ようとする取引手法です。
特に、トルコリラやメキシコペソのような高金利通貨を買い、円のような低金利通貨を売ることになります。
トレードが成功すれば、原則毎日高いスワップポイントが付与されるため、不労所得のような利益を期待することも可能です。
しかしながら、高金利通貨は政治や経済情勢が不安定なため、大きな為替変動リスクが発生する傾向があります。
そのため、スワップトレードは高いスワップポイントを得ることができるものの、通貨ペアが不利な方向に動くことに対するリスク管理が不可欠です。
FXの相場分析の2つの手法
相場分析の手法は、主にファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の2つに分けることができます。
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は、どちらもFXのトレードにおいて非常に役立つものであるため、その特徴や手法をしっかりと理解しておきましょう。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析とは、各国の経済状況や金融政策、物価の動向などから相場の動きを分析する手法です。
各国の経済状況を把握する時に注目されるのが、政府機関や中央銀行などが発表する経済指標や要人発言です。
例えば、米国の経済指標は他国に比べて多くの経済指標が配信されており、世界第1位の経済大国であることから、その内容は多くのトレーダーに注目されています。
ファンダメンタルズ分析は、その国の通貨に影響する要因を幅広く分析する必要があるため、多くの情報を収集する必要がある分析手法です。
現在では個人投資家が取得できる情報は格段に増えたものの、逆に多すぎる情報の取捨選択や扱い方、その影響の度合いなどに戸惑うこともあるかもしれません。
したがって、ファンダメンタルズ分析に慣れないうちは、テクニカル分析をメインにしてトレードをするのも一つの方法になるでしょう。
※併せて読みたいファンダメンタルズに関しての詳しい記事はこちら
テクニカル分析
テクニカル分析とは、過去のチャートの値動きから将来の値動きを予測する分析手法です。
チャートでは過去に起きたパターンが、将来も出現することがよくあります。
さらに、パターンが出現した際の値動きが似たような動きになることもありがちです。
テクニカル分析は大きく分けると、「トレンド分析」と「オシレーター分析」の2種類になります。
トレンド分析とは相場の方向性を予測するものであり、オシレーター分析は相場の過熱感、つまり相場の買われ過ぎや売られ過ぎを分析するものです。
トレンド分析における代表的なテクニカル指標には、上述した移動平均線やMACDなどがあります。
一方、オシレーター分析ではRSIやストキャスティクスなどが有名です。
テクニカル分析は世界中で多くのトレーダーが利用しているFXで有益な手法であり、必ず覚えておきたい相場分析の手法です。
FXの取引手法と相場分析の用途の違い
FXの取引手法と相場分析は、用途が全く違います。
FXの取引手法とは、実際にポジションを保有して利益を上げる方法です。
一方、相場分析とはポジションを保有する前やその後に、相場の動きを予測する方法です。
基本的には、相場分析をした後に取引手法を使ってポジションを保有し、最後は相場分析によってポジションを決済することになります。
例えば、移動平均線がゴールデンクロスしたことによって相場が上昇トレンドであることを確認し(相場分析)、順張りで買いポジションを保有(取引手法)、その後に移動平均線がデッドクロスしたことで、上昇トレンドが終わったと判断して決済をする(相場分析)というような流れです。
FXでは取引手法と相場分析の組み合わせによって、トレードが成り立つということを理解しておくと良いです。
ローソク足を活用した手法もある
ローソク足はFXのチャートを構成する要素の一つで、始値・終値・高値・安値の4つの価格を表しています。
ローソク足のパターンのみを活用した手法もあり、トレードのタイミングを計るためのツールとして利用することが可能です。
しかし、ローソク足を見るだけで勝ち続けるのは難しいため、テクニカル指標やファンダメンタルズ分析を併せて使うことで、最適なエントリーポイントや決済のタイミング探し出すことが大切になります。
ローソク足の時間の長さで取引手法は変わる?
ローソク足の時間の長さ、要するにトレードで使う時間足によって、有利とされる取引手法は変わってきます。
もちろん、それ以外の方法を否定するわけではありませんが、多くのトレーダーが使っている取引手法を知ることは参考になるはずです。
短い時間足から順にチェックしていきましょう。
1分足・5分足の手法
1分足や5分足は、スキャルピングで使われることの多い時間足です。
スキャルピングは1回で取れる値幅が少ないため、利益を増やすのにどうしてもトレードを繰り返す必要があります。
しかし、勝率が高いと言われる逆張りであれば、高いレバレッジをかけやすく、利益を増やしやすいと考えているトレーダーが多いです。
また、スキャルピングで順張りをする場合、トレンドを確認してからポジションを保有すると、すでにトレンドの中盤や終盤になってしまっていることがあり、反転してしまう可能性が高くなりやすいというデメリットがあります。
そのため、1分足や5分足では逆張りでのトレードがおすすめです。
15分足の手法
15分足はデイトレードでよく使われる時間足です。
デイトレードでは順張りと逆張りのどちらも同じように使われています。
順張りはトレンドに乗ってトレードをするため、判断がしやすく、大きな利益を狙うこともできます。
一方、逆張りには順張りより高い勝率になりやすいというメリットがあります。
デイトレードにおいて、どちらの手法が良いか判断することは難しいですが、少なくともFX初心者の内は自分が得意とする手法を固定しておくべきでしょう。
順張りと逆張りでは考え方に違いがあるため、両方を同時にするのは案外難しいです。
したがって、15分足では順張りと逆張りのどちらか自分の好きな方を選び、それを固定してトレードをしていくのがおすすめです。
1時間足・4時間足の手法
1時間足や4時間足は、スイングトレードで使われることの多い時間足です。
スイングトレードでは相場の波に乗って大きな値幅を狙うために、順張りを使うトレーダーが多くなっています。
スイングトレードにおける順張りのトレーダーは、移動平均線や一目均衡表などのトレンドの分析ができるテクニカル指標を用いて、チャート分析をおこなうことが多いです。
オシレーター分析をしないということではありませんが、トレンドに乗るためにトレンド分析が非常に重要になります。
そのため、1時間足や4時間足ではファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を使ってトレンドを分析し、順張りをするのがよいでしょう。
日足の手法
日足はポジショントレードでよく使われる時間足です。
ポジショントレードでは基本的に順張りが使われます。
例えば、上昇トレンドにある通貨ペアであれば、「価値あるものが売られている時に買っておこう」というような考えのもと、安値の時に順張りで買うのです。
また、ポジションを長く保有するため、毎日高いスワップポイントを得ることができるスワップトレードをするトレーダーが多いという特徴もあります。
したがって、ポジションを保有する期間が非常に長くなりがちな日足では、ファンダメンタルズ分析を重視した順張りがおすすめです。
デイトレードで時間足をうまく使いこなすコツ
ここまで、短期から長期の時間足の特徴や手法について解説してきました。では、実際にそれぞれの時間足の活用する順序やテクニカル指標と組み合わせてみて、どのように判断するのか、より実践的に解説していきます。
環境認識:長期、中期、短期の順に時間足を見ていく
デイトレードをし始める際、一番最初にする作業があります。環境認識、別名マルチフレーム分析をしなくてはなりません。このマルチタイムフレーム分析のやり方は下記の通りです。
上位足(長期):まず、月足、日足、4時間足の順にチャートを御覧頂き、現在の為替レートが過去の推移と比較し、どの位置におり(割安なのか、割高なのか)、そして上昇トレンドなのか下降トレンドなのか、ボックス圏内なのかについて状況把握をしていきます。この時点ではトレンドラインは引く必要はありません。
あくまで相場の方向感を感覚ベースで認識してもられば良いです。まさに相場の大局を把握するイメージです。
中位足(中期):次に1時間足、30分足、15分足の順にチャートを見ていきます。上位足で確認した相場の方向感を認識しつつ、1時間以内のチャートの値動きはどのように推移しているのか確認していきます。
ここからは1時間足と15分足それぞれにトレンドラインを引いていきます。ここで両方とも同じ方向だった場合、15分足のトレンドラインにタッチしたタイミングで順張りしていくべきか判断します。
1時間足にトレンドラインを引く事例
15分足にトレンドラインを引く事例
下位足(短期):最後に5分足と1分足です。 既に上位足と中位足で相場の方向感やエントリーポイントを把握しているかと思います。ここからは直近数時間の値動きを確認するとともに、細かい注文レートを決めていき、注文します。
時間足をテクニカル指標と組み合わせていく
上述したマルチタイム分析のみでエントリーすることは出来ますが、より精度を上げる方法があります。それはテクニカル指標を併用することです。
実際にプロのトレーダーの多くはマルチタイム分析とテクニカル分析両方を駆使しエントリーポイントと決済ポイントを決めています。
例えば、順張りでエントリーをする場合
続いて逆張りでエントリーをする場合
他にもレンジ相場で逆張りの精度を上げる
などがあります。
時間足を使う時の注意点について
最後に、時間足やテクニカル指標をトレードに活用する際に注意してもらいたいことをご紹介していきます。
上位足〜下位足で包括的に相場状況を把握すること
これは当たり前のようですが、ついつい特定の時間足だけでエントリーポイントを決めてしまいがちなので、是非とも気を付けてほしいです。
時間足とテクニカル指標の組み合わせを頻繁に変えてはいけない。
時間足とテクニカル指標を複合的に活用することで予測精度は各段に上がりますが、その時その時の相場によってテクニカル指標が効く時とそうでない時があります。
その効果測定をする際に短い期間(数日程度)で結論付けるのではなく、少なくとも1か月以上は効果測定することが重要です。
時間を変え、日を変え、活用するテクニカル指標の品を変えるなど様々な角度から検証して頂けたらと思います。
FXの手法 徹底解説 まとめ
FXの手法 まとめ
- トレードスタイルは大きく分けて4種類
※スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレード - 自分に合うトレードスタイルを実際に試して見つけること
- 相場分析をした後に、自分のトレードスタイルに沿った取引をすること
FXでは様々なトレードスタイルや取引手法、相場分析手法があり、トレーダーによって使用するものが異なってくることがお分かり頂けたかと思います。
一見難解そうに見えるトレードスタイルですが、実際は大きく分けて、スキャルピングやデイトレード、スイングトレード、ポジショントレードの4種類だけです。
当記事を読み、実際にトレードをしてみて、「自分に合うものはどれなのか」ということをゆっくり、しっかり何度も考えていけば、ご自身のトレードスタイルに沿う答えが見つかります。
自分に合う手法を理解して丁寧に習得し、FXのトレードスキルをぐっと高めて頂けたらと思います。