【バックテストの結果あり】FXのストキャスティクスとは?見方・種類・設定値・使い方や手法などを初心者に向けて徹底解説

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都内の外資系銀行でキャリアをスタートし、金融業界での第一歩を踏みだす。

入行2年目でリテール部門のファイナンシャルプランナーとして年間売り上げ成績全国1位を獲る。

その後、ヘッドハンティングによりコンサルティング会社、都内信託銀行でキャリアを積み、専業トレーダーとして独立。

万屋FXサイトの運営をしながら、動画や記事監修している。

【保有資格】
  • 日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
  • 投資診断士
  • 内部管理責任者
  • ウェブデザイン技能検定3級

ストキャスティクスは、多くのトレーダーに利用される人気の指標で、FX取引での価格反転ポイントを見極めることができます。

初心者から上級者の方々向けに見方や設定値、使い方や効果的な応用手法について紹介していきます。

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目次

FXのストキャスティクスとは

ストキャスティクス(Stochastic Oscillator)は、1950年代にジョージ・C・レーン(George C. Lane)によって開発されました。

レーンは、価格の終値が特定の期間内でどの位置にあるかを示すことで、トレンドの反転ポイントを予測できると考えました。

彼の研究は、多くのトレーダーにとって重要な技術分析のツールとなり、現在でも広く使用されています。

FXのストキャスティクスバックテスト

ストキャスティクスのバックテストは、過去のデータで戦略の有効性を検証し、リスクを低減しながら信頼性の高いトレード判断を行うために重要です。

ストキャスティクスの有効性を検証するために、2023年12月10日〜2024年6月10日の直近3か月のFXデータを使用してバックテストを行いました。

以下は、USD/JPYとEUR/JPYの主要通貨ペアを対象にした結果の概要です。

ストキャスティクスバックテスト結果

USD/JPY

USD/JPYの通貨ペアでエントリー条件とエグジット条件を下記の通り実施した結果、勝率は約57.14%でしたが、純利益が-314,400円でした。

一方でバイ・アンド・ホールドでのリターンが9.84%でしたので、直近での当インジケーター単体での活用には優位性は確認できませんでした。

バックテストの条件
  • テスト期間: 2023年6月10日~2024年6月10日
  • 通貨ペア:USD/JPY
  • パラメーター値の設定条件:
    %Kのスムージング期間3
    %Dのスムージング期間3
    ストキャスティクス指標の計算期間:14
    オーバーボートレベル:80
    オーバーソールドレベル:20
  • 時間足:2時間足
  • 設定金額:1,000,000円
  • ロット数:0.5ロット(50,000ユニット)
  • エントリー条件:
    ロングエントリー: %KがSlow %Dを上抜けし、%Kの値がオーバーソールドレベル(20)以下のとき
    ショートエントリー: %KがSlow %Dを下抜けし、%Kの値がオーバーボートレベル(80)以上のとき
  • ロングポジションでのエグジット条件
    ストップロスやテイクプロフィットのレベルを設定してエグジットします。
    %Kがオーバーボートレベル(80)を超えた後に%KがSlow %Dを下抜けるなどの条件でエグジットします。
  • ショートポジションのエグジット条件
    ストップロスやテイクプロフィットのレベルを設定してエグジットします。
    %Kがオーバーソールドレベル(20)を下回った後に%KがSlow %Dを上抜けるなどの条件でエグジットします。
ストキャスティク バックテスト結果 米ドル
すべてロングショート
純利益−314,400 JPY−31.44%176,100 JPY17.61%−490,500 JPY−49.05%
総利益427,800 JPY42.78%255,600 JPY25.56%172,200 JPY17.22%
総損失742,200 JPY74.22%79,500 JPY7.95%662,700 JPY66.27%
最大可能利益221,800 JPY20.39%
最大ドローダウン703,550 JPY65.40%
勝率57.14%72.73%40.00%
終了したトレード合計数211110
プロフィットファクター0.5763.2150.26
バイ・アンド・ホールドでのリターン98,380.81 JPY9.84%

EUR/JPY

EUR/JPYの通貨ペアでは勝率は約69.57%となり、エントリー条件とエグジット条件を下記の通り実施した結果、その有用性を示してくれました。

バイ・アンド・ホールドでのリターンが9.40%でしたので、直近での当インジケーターは優位性があると立証できました。

バックテストの条件
  • テスト期間: 2023年6月10日~2024年6月10日
  • 通貨ペア:EUR/JPY
  • パラメーター値の設定条件:
    %Kのスムージング期間3
    %Dのスムージング期間3
    ストキャスティクス指標の計算期間:14
    オーバーボートレベル:80
    オーバーソールドレベル:20
  • 時間足:2時間足
  • 設定金額:1,000,000円
  • ロット数:0.5ロット(50,000ユニット)
  • エントリー条件:
    ロングエントリー: %KがSlow %Dを上抜けし、%Kの値がオーバーソールドレベル(20)以下のとき
    ショートエントリー: %KがSlow %Dを下抜けし、%Kの値がオーバーボートレベル(80)以上のとき
  • ロングポジションでのエグジット条件
    ストップロスやテイクプロフィットのレベルを設定してエグジットします。
    %Kがオーバーボートレベル(80)を超えた後に%KがSlow %Dを下抜けるなどの条件でエグジットします。
  • ショートポジションのエグジット条件
    ストップロスやテイクプロフィットのレベルを設定してエグジットします。
    %Kがオーバーソールドレベル(20)を下回った後に%KがSlow %Dを上抜けるなどの条件でエグジットします。
すべてロングショート
純利益278,550JPY27.86%516,650 JPY51.67%−238,100 JPY−23.81%
総利益76,100 JPY76.11%547,850 JPY54.79%213,250 JPY21.32%
総損失482,550 JPY48.25%31,200 JPY3.12%451,350 JPY45.13%
最大可能利益433,350 JPY30.23%
最大ドローダウン400,500 JPY28.50%
勝率69.57%91.67%45.45%
終了したトレード合計数231211
プロフィットファクター1.57717.5590.472
バイ・アンド・ホールドでのリターン93,952.45 JPY9.40%

実際のFXトレードにおけるストキャスティクス使用例とケーススタディ

実際のFXトレードの成功例として、ストキャスティクスを活用したEUR/JPYの2時間トレードをご紹介します。

2024年4月8日にEUR/JPYが162.56円の時に%KがSlow %Dを上抜けし、%Kの値がオーバーソールドレベル(20)以下となった為、ロングエントリーしました。

その後、価格が164.416円まで上昇し、%Kがオーバーボートレベル(80)を超えた後に%KがSlow %Dを下抜けしたため、エグジットしました。

その結果、このFXトレードでは、約185.6ピップスの利益を得ることができました。

ストキャスティクスがFXトレーダーに人気な理由と使い方

ストキャスティクスが人気の理由は、その直感的な理解のしやすさと多様な市場状況に対応できる柔軟性にあります。

%K線と%D線のクロスオーバーを用いたシグナルはシンプルであり、多くのトレーダーが利用しやすいです。

また、ストキャスティクスは多くのトレーディングプラットフォームでサポートされており、設定やカスタマイズが容易です。

FXにおけるストキャスティクスの基礎知識

ストキャスティクスは、以下の3つの主要な構成要素で構成されています。

  • %K
  • %D
  • Slow%D

それぞれ解説していきます。

%K

%Kは特定の期間(通常14期間)の最高値と最安値の範囲内での現在の終値の位置を示します。

そして、価格がその期間内でどの位置にあるかを示してくれる指標です。

%D

%Kの3期間の単純移動平均(SMA)で計算され、シグナルラインとして機能します。

%Kと%Dのクロスオーバーを確認することで、売買シグナルを生成します。

Slow%D

%Dの3期間の単純移動平均(SMA)で計算され、%Dの動きをさらに平滑化しています。

これにより、トレンドのノイズが軽減され、より明確なシグナルを示してくれます。

FXにおけるストキャスティクスのコンセプトと目的

ストキャスティクスを利用する主な目的は、トレーダーが価格の反転ポイントを特定するためです。

ストキャスティクスのコンセプトとその役割を詳しく説明していきます。

FXにおけるストキャスティクスを用いた価格の位置を評価

ストキャスティクスは、特定の期間内で価格がどの位置にあるかを評価してくれます。

価格が高値圏(80%以上)にある場合は「買われすぎ」と判断され、低値圏(20%以下)にある場合は「売られすぎ」と判断されます。

FXにおけるストキャスティクスを用いたトレンドの反転を予測

%K線と%D線のクロスオーバーを用いて、トレンドの反転ポイントを予測します。

%K線が%D線を下から上にクロスする「ゴールデンクロス」は買いシグナルを示し、上から下にクロスする「デッドクロス」は売りシグナルを示してくれるため、エントリーポイントは明確です。

FXにおけるストキャスティクスを用いたトレンドの強さを評価

ストキャスティクスは、トレンドの強さや持続性を評価するためにも使われます。

例えば強いトレンドなのか把握したい場合、ストキャスティクスの値が80%以上または20%以下で長期間維持されるだろうと予想することもできます。

FXにおけるストキャスティクスの設定値の読み方と解釈手法について

ストキャスティクスの正しい読み方と解釈方法は、トレード戦略の成功に直結するため、より重要なポイントを詳しく解説していきます。

FXにおける設定値の範囲(0~100%)と使い方

ストキャスティクスは0%から100%の範囲で表示されます。

これにより、以下のように解釈することができます

  • 80%以上:価格が高値圏にあり、「買われすぎ」とされる状態
  • 20%以下:価格が安値圏にあり、「売られすぎ」とされる状態

FXにおけるストキャスティクスを用いた「買われすぎ」「売られすぎ」の基準

「買われすぎ」とは、市場が強気であり、価格が過度に上昇している状態を示します。

逆に、「売られすぎ」とは、市場が弱気であり、価格が過度に下落している状態を示します。

これらの状態は、反転のサインとして利用されることが多いです。

Slow%Dの解釈

Slow%D線は、ストキャスティクスのシグナルの安定性を高めるために使用されます。

%D線のさらなる平滑化を行い、トレンドのダマシ(ノイズ)を減少させます。

Slow%D線が%K線とクロスすることで、より信頼性の高い売買シグナルが生成されます。

Slow%D線が80%以上の場合は「買われすぎ」、20%以下の場合は「売られすぎ」と解釈されます。

FXにおけるストキャスティクストレード戦略

ストキャスティクスはトレンドフォロー戦略と逆張り戦略の両方で活用することができますので、それぞれやり方を解説していきます。

FX取引におけるストキャスティクスを用いたトレンドフォロー戦略(ゴールデンクロスとデッドクロスの使い方)

ゴールデンクロスとデッドクロスは、%K線と%D線のクロスオーバーに基づく売買シグナルとなり、このタイミングでエントリーを仕掛けていくことが鉄則です。

  • ゴールデンクロス:%K線が%D線を下から上にクロスすることを指し、これは買いシグナルとなります
  • デッドクロス:%K線が%D線を上から下にクロスすることを指し、これは売りシグナルとなります

FX取引におけるストキャスティクスを用いたダイバージェンスを用いた逆張り戦略と使い方

ダイバージェンスは、価格の動きとストキャスティクスなどのインジケーターの動きが異なる方向に進む現象を指します。

ストキャスティクスにおける具体例は、以下のような状況を指します。

ブル・ダイバージェンス(強気のダイバージェンス)

価格が下落しているが、ストキャスティクスは上昇している。

この場合、価格の下落が終わり、上昇に転じる可能性があると予測されます。

ベア・ダイバージェンス(弱気のダイバージェンス)

価格が上昇しているが、ストキャスティクスは下落している。

この場合、価格の上昇が終わり、下落に転じる可能性があると予測されます。

FX取引におけるストキャスティクスを用いたダイバージェンスの識別手法

トレンドが続いている市場で、ストキャスティクスと価格の動きの不一致な箇所を探します。

価格が新しい高値または安値を作る一方で、ストキャスティクスがそれに追随しない場合、ダイバージェンスが発生していると捉えます。

FX取引におけるストキャスティクスを用いたエントリーポイントの設定手法

強気のダイバージェンスの場合、価格が下落しているときに、ストキャスティクスが上昇のシグナルを示した時点で買いエントリーを行います。

逆に、弱気のダイバージェンスの場合、価格が上昇しているときに、ストキャスティクスが下落のシグナルを示した時点で売りエントリーを行います。

FX取引におけるストキャスティクスを用いたリスク管理手法

ダイバージェンスが確認されたとしても、必ずしも価格が反転するわけではありません。

そのため、ストップロスを設定することで、予期せぬ価格の動きに備えます。通常、強気のダイバージェンスの場合は直近の安値をストップロスの基準とし、弱気のダイバージェンスの場合は直近の高値をストップロスの基準とします。

FX取引におけるストキャスティクスを用いた利確ポイントの設定手法

利益確定のポイントは、予想される反転トレンドの強さによります。

短期的な反転を狙う場合は、次の抵抗線やサポートラインを目標とします。

長期的な反転を狙う場合は、フィボナッチリトレースメントなどのツールを利用して、目標価格を設定することをおすすめします。

FX取引におけるストキャスティクスを用いたトレンドの見極め手法

ストキャスティクスは、トレンドの強さや持続性を評価する際にも使用されます。

トレンドが強い場合、ストキャスティクスは80%や20%のラインを長期間維持することがあります。

トレード戦略と時間足に合わせたストキャスティクス

ストキャスティクスは、トレード戦略と時間足に応じた設定で、トレンドの反転を予測し、成功率を高めることができますので、それぞれ解説していきます。

FXトレードには主に次のトレード戦略があります。

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード

各トレード戦略に対し、ストキャスティクスの利用方法をご紹介していきます。

スイングトレード

中期的な価格変動を捉えるために使用されます。

%K線と%D線のクロスオーバーやダイバージェンスを活用することで、エントリーとエグジットのタイミングを見極めます。

デイトレード

短期的な価格変動を捉えるために、5分足や15分足などの短い時間足でストキャスティクスを使用します。

急激な価格変動に対応するため、迅速な意思決定が求められます。

スキャルピング

非常に短期間のトレードにおいて、ストキャスティクスを用いてエントリーポイントを見つけます。

1分足や5分足などの極めて短い時間足でのトレードに適しています。

FXにおけるストキャスティクスに適した時間足

FXトレードでストキャスティクスを用いる際に効果的と言われる時間足とその理由についてご紹介していきます。

1. スキャルピング(1分足、5分足)

スキャルピングは非常に短期間でトレードを行うため、価格の短期的な変動を捉えるのに適しています。

ストキャスティクスを使って迅速なエントリーとエグジットのタイミングを見極めることができます。

2. デイトレード(5分足、15分足、1時間足)

デイトレードは1日以内のトレードを行うため、中期的な価格の動きを把握する必要があります。

ストキャスティクスは、デイトレードにおいても短期的な反転ポイントを捉えるのに有効です。

3. スイングトレード(4時間足、日足)

理由: スイングトレードは数日から数週間の期間でトレードを行うため、長期的なトレンドの反転ポイントを捉えるのに適しています。

ストキャスティクスは、この期間においてもトレンドの持続性や反転を確認するのに役立ちます。

FXにおけるストキャスティクスと他のインジケータとの比較

ストキャスティクスは、相対力指数(RSI)や他のオシレーターと似た機能を持ちますが、異なるアルゴリズムが用いられています。よく混同されがちなインジケータについてご紹介していきます。

ROC(Rate of Change)

価格の変動率を示すインジケーターで、特定期間内の終値の変化割合を計算し、トレンドの強さを評価します。

RSI(Relative Strength Index)

 ジェイ・ウェルズ・ワイルダーが開発したインジケーターで、一定期間の価格の上昇幅と下落幅を比較し、買われ過ぎ・売られ過ぎを判定します。

FXにおけるストキャスティクスを用いたリスク管理手法

ストキャスティクスにはダマシが発生したりしますので注意が必要です。

一方で、ダマシが発生する原因や対処方法についての方法さえ分かれば強力な武器になるので、参考にして頂けたらと思います。

他のテクニカル指標との組み合わせでシグナルの精度を高める方法と使い方

ストキャスティクスの複数ある弱点(ダマシ)を回避するためには、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することが有効とされているので、ご紹介していきます。

MACDとストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、価格の反転ポイントを見極めるために有効ですが、トレンドの強さや持続性を判断するのが難しい場合があります。

MACDとの併用理由

MACDは、トレンドの強さと方向性を評価するのに優れています。

MACDとストキャスティクスを併用することで、ストキャスティクスが示す反転シグナルの裏付けとしてトレンドの強さを確認でき、信頼性の高いエントリーとエグジットのタイミングを提供します。

RSIとストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、短期的な価格変動に敏感で、ダマシが発生しやすい場合があります。

RSIとの併用理由

RSIは、一定期間の価格の上昇幅と下落幅を比較することで、買われすぎや売られすぎを判断します。

RSIとストキャスティクスを組み合わせることで、ダマシのシグナルを減少させ、より信頼性の高い売買シグナルを得ることができます。

特に、両方のインジケーターが同じシグナルを示した場合、その信頼性が高まります。

ボリンジャーバンドとストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、特にレンジ相場で有効ですが、トレンド相場では限界があります。また、価格のボラティリティを直接測定しません。

ボリンジャーバンドとの併用理由

ボリンジャーバンドは、価格のボラティリティを測定し、価格がバンドの上下限に達した際に反転する可能性を示します。

ストキャスティクスとボリンジャーバンドを併用することで、トレンド相場とレンジ相場の両方に対応し、エントリーとエグジットのタイミングをより正確に判断できます。

平滑移動平均(SMA)とストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、価格の短期的な変動に敏感で、レンジ相場や騙しシグナルが発生しやすいです。 

SMAとの併用理由

平滑移動平均(SMA)は、価格のトレンドを滑らかに表示し、長期的なトレンドを確認するのに役立ちます。

ストキャスティクスのシグナルと、短期SMAが長期SMAを上抜ける(ゴールデンクロス)または下抜ける(デッドクロス)タイミングを確認することで、シグナルの信頼性が向上します。

特に、両方のインジケーターが同じシグナルを示す場合、その信頼性が高まります。

パラボリックSARとストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、トレンドの継続性を捉えにくく、トレンド相場での騙しシグナルが発生しやすいです。

パラボリックSARとの併用理由

パラボリックSARは、トレンドの方向性を示し、トレンドが続くかどうかを確認するのに役立ちます。

ストキャスティクスのシグナルと、パラボリックSARの点が価格の上下に出現するタイミングを確認することで、トレンドの確認とシグナルの信頼性を向上させます。

バラボリックに関する詳しい解説はこちら

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アベレージ・トゥルー・レンジ(ATR)とストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、ボラティリティの影響を受けやすく、高いボラティリティ下でのシグナルの信頼性が低下する場合があります。

ATRとの併用理由

ATRは、価格のボラティリティを示し、取引のリスク管理に役立ちます。

ストキャスティクスのシグナルが発生した際に、ATRが高い(ボラティリティが高い)場合、そのシグナルの強さを確認し、エントリーやエグジットのタイミングを調整することで、シグナルの信頼性を高めます。

チャイキン・マネー・フロー(CMF)とストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、価格の変動に敏感で、資金フローの影響を直接反映しないため、誤ったシグナルが発生することがあります。 

CMFとの併用理由

CMFは、価格と出来高を考慮して市場の資金の流れを示す指標です。

ストキャスティクスのシグナルと、CMFがプラスからマイナスに変わる(またはその逆)タイミングを確認することで、資金フローの確認とシグナルの信頼性を向上させます。

一目均衡表とストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、価格の短期的な変動を捉えるのに適していますが、総合的なトレンドの強さを評価するのには限界があります。 

一目均衡表との併用理由

一目均衡表は、価格の動向、トレンドの強さ、サポートとレジスタンスを示す複合指標です。

ストキャスティクスのシグナルと、一目均衡表の雲(Kumo)の位置を確認し、価格が雲を上抜けるタイミングを一致させることで買いシグナルの信頼性を高めます。

逆に、価格が雲を下抜けるタイミングで売りシグナルの信頼性を高めます。

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フィボナッチ・リトレースメントとストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、反転ポイントを捉えるのに有効ですが、サポートおよびレジスタンスレベルを評価するのに限界があります。 

フィボナッチ・リトレースメントとの併用理由

フィボナッチ・リトレースメントは、価格の重要なサポートおよびレジスタンスレベルを示すために使用される指標です。

ストキャスティクスのシグナルと、フィボナッチ・リトレースメントの主要レベル(38.2%、50%、61.8%)に価格が接触するタイミングを確認し、反転ポイントとしてエントリーやエグジットのシグナルの信頼性を高めます。

オンバランスボリューム(OBV)とストキャスティクスの組み合わせ

ストキャスティクスの弱点

ストキャスティクスは、価格の短期的な変動を捉えるのに適していますが、出来高の影響を評価するのには限界があります。

OBVとの併用理由

OBVは、出来高を価格変動に対して累積し、市場のモメンタムを示す指標です。

ストキャスティクスのシグナルと、OBVの動きが一致するタイミングを確認することで、出来高の影響を考慮した信頼性の高いシグナルを得ることができます。

FXトレードにおけるストキャスティクスの設定値と使い方

MT4、MT5、TradingViewなど主要なトレーディングプラットフォームでの設定方法を以下に説明します。

FX取引におけるMT4/MT5でのストキャスティクスの設定値と使い方

  1. プラットフォームを開き、チャートを表示します。
  2. 「挿入」メニューから「インディケーター」を選択し、「オシレーター」から「ストキャスティクス」を選びます。
  3. 設定ウィンドウで期間(例:14)、%K期間(例:3)、%D期間(例:3)、スムーズ(例:1)を設定します。

FX取引におけるTradingViewでのストキャスティクスの設定値と使い方

  1. チャートを開き、画面上部の「インジケーター」ボタンをクリックします。
  2. 検索ボックスに「Stochastic」と入力し、表示されたリストから「Stochastic」を選択します。
  3. 設定ウィンドウで期間、%K、%D、Slow%Dの値を入力し、好みに合わせて調整します。

FXにおけるストキャスティクスを用いた個々のトレードスタイルや市場条件に合わせたパラメータ設定値とカスタマイズ手法

ストキャスティクスは、短期、中期、長期のトレードスタイルに応じてパラメータをカスタマイズすることで、トレードの精度を高めることができます。

以下にそれぞれのトレードスタイルに適したパラメータのカスタマイズ方法を具体的に説明します。

FXにおける短期トレード(スキャルピング)ストキャスティクスパラメータ設定値について

短期トレードにおけるストキャスティクスのパラメータ設定値は以下がおすすめです。

  • %K期間: 5
  • %D期間: 3
  • Slow%D期間: 3

短期トレードでは迅速な価格変動を捉える必要があるため、より短い期間の設定を使用します。

これにより、トレーダーはすばやくエントリーとエグジットのシグナルを得ることができます。

例えば、1分足や5分足のチャートで使用し、ストキャスティクスが20以下から上向きにクロスする際に買いエントリーし、80以上から下向きにクロスする際に売りエグジットする戦略を取ります。

FXにおける中期トレード(デイトレード)ストキャスティクスパラメータ設定値について

中期トレードにおけるストキャスティクスのパラメータ設定値は以下がおすすめです。

  • %K期間: 14
  • %D期間: 3
  • Slow%D期間: 3

デイトレードでは、1日の価格動向をより正確に把握するために、標準的な14期間の設定がよく使用されます。

この設定は、短期と長期のバランスを取り、適度なシグナルの頻度を提供します。

例えば15分足や1時間足のチャートで使用し、ストキャスティクスが20以下から上向きにクロスする際に買いエントリーし、80以上から下向きにクロスする際に売りエグジットする戦略を取ります。

FXにおける長期トレード(スイングトレード)ストキャスティクスパラメータ設定値について

長期トレードにおけるストキャスティクスのパラメータ設定値は以下がおすすめです。

  • %K期間: 21
  • %D期間: 5
  • Slow%D期間: 5

長期トレードでは、価格の動向をより安定して評価するために、長い期間の設定を使用します。

これにより、トレンドの持続性を確認しやすくなり、ノイズを減少させることができます。

例えば日足や週足のチャートで使用し、ストキャスティクスが20以下から上向きにクロスする際に買いエントリーし、80以上から下向きにクロスする際に売りエグジットする戦略を取ります。

FXのストキャスティクスに関するよくある質問

FXにおけるストキャスティクスに関して、よくある質問について纏めましたので、ご参考ください。

ストキャスティクスとは何ですか?

 ストキャスティクスは価格のモメンタムを測定するオシレーター型指標で、市場の過熱や過冷状態を識別します。

ストキャスティクスの計算方法は? 

最高値と最低値の範囲に対する最終価格の位置を%で表します。主に%Kラインと%Dラインの二つで構成されています。

ストキャスティクスの標準的な設定値は? 

通常、%Kは14期間、%Dは3期間の移動平均で計算されます。

ストキャスティクスの主な利用方法は?

売られ過ぎや買われ過ぎの状態を示すことで、反転ポイントを見極めるのに使用されます。

ストキャスティクスでのトレード戦略は? 

クロスポイントとオーバーバウト/オーバーソールドレベルを確認し、これらの条件が合致したときにエントリーまたはエグジットします。

ストキャスティクスのデメリットは?

 レンジ相場では頻繁にシグナルが発生しやすく、誤ったトレード判断を誘発する可能性があります。

FXのストキャスティクス 徹底解説 まとめ

ストキャスティクス指標は、価格の反転ポイントを見極めるための強力なツールです。

正確な設定と解釈を行うことで、トレードの成功率を向上させることができます。

一方でバックテストや実際のトレード例を通じて、ストキャスティクスの有効性を確認し、リスク管理を徹底することが重要です。

他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高いトレード戦略を構築することが可能ですので、ROCやRSI、移動平均線などを併用するなどして精度を上げるようにすることをおすすめします。

また、自身のスタイルや市場条件に合わせてストキャスティクスをカスタマイズし、最適なトレード戦略を見つけて頂けたらと思います。

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この記事を書いた人

日々、双子の兄のルカが営む万屋FXでナビゲーターとして働きながらFXトレーディングに励んでいる、活発な銀狐女子。

彼女の夢はFXトレードで得た利益を貯めて、将来自分のお菓子屋さんを開くこと!

好きな食べ物は油揚げと甘いものであり、それが彼女の喜びとリフレッシュの源。

今日もルナは夢に向かって着実に前進し続ける。

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